2010年 03月 25日
消しゴムスタンプ#19
はじめて
澁澤龍彦にふれたきっかけは
その美しい本の装丁だったと思う
作者の肖像写真にも目がいった
サングラスをかけた
アカデミックな文学者
耽美で小さいものたちに囲まれた
ロマンティックな部屋にパイプを持って座る作者
日本人なんだけど
遠い異国の人みたいな風貌
とにかくその人の小説が読みたくて
でも高い本を買うお金はなく
文庫本や図書館で読んでいました
はじめて自分で買った澁澤本は
「きつねのだんぶくろ」だったかなあ
澁澤ビブリオテーク とかいうシリーズの一冊だったと思う
野中ユリの装丁で
本文も活字印刷で
パラフィン紙のはさまった昔ながらの本
彼が幼少時代に感じたことや、故郷の川越のことなんかを書いていて
いわゆる澁澤の耽美な世界とはちがうほんわかした内容だったと記憶している
知に深く入り込んでいく世界観や
芸術に対する興味を持たせてくれた
孤高の人
というイメージ
学生のときに
友人のお父さんが持っている「血と薔薇」を
借りてきてもらって
学校で見せてもらった記憶があるけど
内容をほとんど覚えていないw
15年前のことだし…
またいずれ「幻想美術館」とか読んでみたい
by fumiwo-tcd
| 2010-03-25 09:09
| 文豪はんこ