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映画『BUNGO ~ささやかな欲望~』 × 文豪はんこ 「告白する紳士たち」編

今月29(土)より公開される『BUNGO ~ささやかな欲望~』
この映画を上映する【大阪梅田ガーデンシネマ】にて
史緒の文豪はんこグッズが販売されることになりました。

先日「見つめられる淑女たち」編をご紹介したので
もう一遍である
「告白する紳士たち」編 の原作者にちなんだはんこをご紹介します。

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岡本かの子 『鮨』

以前このブログでも書きましたが、『鮨』、とても好きな小説です。
その小説の映画化ですから、期待感も増してしまいます。
というのも、キャスティング、「福ずし」の常連客、湊の役をリリー・フランキーさんが演じるというではありませんか。常連客たちとも仲良く話すものの、独特のとっかかりのない中年紳士を、リリーさんがニュートラルな魅力で演じてくれそうで、注目したいと思っています。
鮨屋の娘、ともよ 役の橋本愛さんも透明感がありながらも少し孤独そうな雰囲気も合っているような気がします。




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坂口安吾 『握った手』

坂口安吾の小説、私の中では『白痴』の印象が強く、
また放浪とか、薬漬けなど
無頼派というか、強くてすこし怖いイメージがあったので、
 『握った手』のような内気な大学生の男性が懊悩する青春劇を書いているとは思いませんでした。
読み終わったあとすがすがしい気分になりました。
はんこは『白痴』の一場面を表しました。





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林芙美子 『幸福の彼方』

実は『放浪記』、読書途中で挫折してしまった経験が…分厚い文庫本が思い出される。。。
それでも林芙美子はいつも気になっている作家でした。
そういう「途中で挫折してしまったけど、なんか気になる作家」の作品に再トライする場合、
短編小説というのはとてもいい入り口になると思いました。
今回の小説 『幸福の彼方』を読んでみて、女性が願う幸せ、家族への憧れ、
それは私も実生活で感じる内容でもありました。
電車の中で子供連れの家族を見つめる、優しく楽しい描写、そして人にはなにかしら事情があるものよと。
林芙美子は40歳のころに産院で生まれた子を引き取って育てていたということでした。
家族、子供を持ちたいという心の現れでこの小説が生まれたのかしらと思ったりしました。

背景は林芙美子の代表作『放浪記』の演劇での名シーン、森光子さんのでんぐり返しと
林芙美子が好んだという紫陽花を配しました。

**
そして
ぜひ見ていただきたいのが
『BUNGO ~ささやかな欲望~』のリーフレット、裏面です。

6つの物語の解説やキャストや製作陣の情報が書かれているのですが
昭和の名画座のチラシそっくりなレトロなデザインなのです。

ジブンが高校生だったとき通っていた
高田馬場の畳敷き映画館、ACTシアターを思い出したりして、
えらく郷愁を誘われてしまいました。。。

ぜひ映画の前にご一読いただくと
お楽しみいただけると思います♬
by fumiwo-tcd | 2012-09-17 22:20 | 文豪のはんこ